怒りの本当の原因は?

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みなさんは職場や家庭で怒ってしまうことってありますか?

怒ってしまった後後悔したり、場の雰囲気や怒ってしまった相手との関係性が悪くなったりして、困った経験がある方もいると思います。

 

今回は「怒り」という感情がどういう原因で発生しているか、お伝えしたいと思います。

 

怒りの原因をしることで、客観的に自分の怒りをとらえ、冷静に対応できるようになります。

また、原因がわかればその対応策を考えることができます。

 

・怒りっぽくて困っている方

・イライラの原因を知りたい方

の参考になると思いますので、ぜひご覧ください。

 

 

 

目次

怒りの原因は「べき」

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まず結論から言いましょう。

怒りの原因は「~すべき」「~はこうあるべき」という期待に対して、反する結果が得られることです。

 

例えば、

「部下に〇〇日までに資料を提出するように言ったら、必ず期限通りに資料を出してくるべき」という期待に対して、期限までに資料提出が間に合わなかった場合です。

 

あるいは、「資料提出が期限に遅れそうなら、事前に報告や相談をするべき」という考えに対して、全く報告なく資料提出が遅れた場合です。

 

これらはどちらも、上司の「この場合はこうすべき」という考え、期待に対して反する結果となったため、上司には怒りが発生します

 

 

心理学では、怒りを次のように定義しています。

「欲求充足が阻止されたときに。その阻害要因に対して生じるもの」

 

先ほどの例では、

「こうしてほしい」という期待が満たされなかった(欲求充足が阻止された)

ときに、

期待通りに動かなかった部下や、資料提出が遅れたこと自体(阻害要因)

に対して怒りが生じる、ということです。

 

 

「べき」は十人十色

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「べき」は譲れない価値観、信条とも言い換えられます。

これは考え方なので、人によって全くちがいます

育った環境や、周囲のひとたち、時代背景や立場によっても変わるでしょう。

 

人に対して怒りの感情が生まれるのは、この「べき」のずれが原因と言ってもいいと思います。

 

例えば、野球をやっているA君は高校まではキャッチボールの際に特別に声を出さず集中するように指導されていてそれが良いと信じていたとします。

大学に進学後、大学の野球部に入ってからもキャッチボールの際には黙々と真剣に練習していましたが、大学の監督はキャッチボールの際には声出しをすべき、という考えだったのでA君に対して怒りました。

しかし、A君にとったら声出ししないほうが効果があると信じているので、監督の言うことに反発を覚え、怒りを感じてしまいました。

 

この例のように、お互いの「べき」がすれ違うと、それぞれに怒りの感情が生まれます。

 

 

「べき」の3つのゾーン

人の「べき」には3つのゾーンがあります。

①OKゾーン、②許容ゾーン、③NGゾーンです。

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①OKゾーン:許せるレベル

自分の価値観と照らして、ほぼ一致しており全く問題ない範囲。

 

②許容ゾーン:まあ許せるレベル

自分の価値観とは違いがあるが、許容範囲内であり怒るほどではないという範囲。

 

③NGゾーン:許せないレベル

 自分の価値観と違い、認めることができない範囲。

相手の行動や状況がこのゾーンに入った時、怒りを感じる。

 

 

例えば、僕の場合ですが、

①OKゾーン

・電車の車内で化粧直しをしている人

賛否ありますが、他人に迷惑をかけているわけではないと思うので、私自身は全く問題ないです。

 

②許容ゾーン

・電車の中でリュックを背中に背負って乗り込む人

個人的には混んでいる電車ではリュックを前に持ってきたほうがいいと思っていますが、特別イラっとはしません。

 

③NGゾーン

・混んでいる車内でバッグを席に置いたり、足を広げて2席分の席をとっている人

他人のことを考えておらず、傲慢な態度に腹が立ってしまいます。

 

僕は上記のような考えですが、人によっては車内での化粧はけしからん、と感じる方もいるでしょうし、席に荷物置くのもしょうがないよね、と思う方もいると思います。

ただし、この「べき」の差が、イライラや怒りに繋がってくるということです。

 

 

怒りっぽい人の特徴

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・許容ゾーンが狭くNGゾーンが広い

こんな人は「~すべき」「~はこうあるべき」という考えが強い人です。

 

これは視野が狭い人に多いです。

視野が狭い人は人の意見を効かなかったり、俯瞰したものの見方ができていなかったりします。

自分の経験に頼った独りよがりな考えなので、他の価値観を認めることができていません。

 

また稀ですが、本人が優秀でなんでもこなせてしまう場合もあります。

自分の考えに自信があるので、自分の価値観に固執してしまいがちです。

 

 

・自分のゾーンの境界線を周りと共有できていない

これは、どこまでが許せる範囲なのか、どこからが許せない範囲なのかという価値観を周りと共有できていない人です。

 

 

例を挙げます。

Aさんはおしっこをするときに立ってしています。おしっこがこぼれても後で拭けばいいと考えています。

Bさんはおしっこがこぼれること自体に非常に嫌悪感を感じており、おしっこは絶対にこぼさないようにすべきと考えています。

BさんはAさんに「おしっこは座ってしてよ」とは伝えていますが、Aさんはこぼしても拭けばいいと思っているので、2人は何度もぶつかってしまいます。

 

この場合、「べき」の範囲がずれているので、Bさんは少しでもおしっこをこぼしてほしくないという自分の考えを伝えたほうがいいですが、そこを明確にしていないため、改善につながらずいつもプリプリしています。

 

自分にとって何が許せないのか、という基準をはっきりさせて共有できていないと、何度も似たようなことで衝突してしまいます。

 

 

怒る=悪ではない。しかし訓練してコントールしよう。

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 自分の価値観と外れた許せない事柄に対して怒ること自体は悪ではありません

それは本来怒りというものが自分を守るための防衛感情だからです。

 

しかし、怒りによって悪影響を及ぼすことが多いので、適切に怒りをコントロールする必要があります。

 

怒りは訓練によってコントロールできます

そのための方法論については別記事でまとめますので、ぜひご覧ください。

 

怒りをうまく扱って、心身ともに健康に過ごしましょう。

ぴかけん
夫婦でメーカー勤務。Tier1工場⇒Tier1本社への転職経験有り。
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